皆さん、こんにちは!
今回は機器同士の結線の仕方について記事を作成しました。
機器の選定や動作の検討はしても実際の結線や電気的なつながりの部分は電気屋さんに丸投げしている機械設計者も多いのではないでしょうか。
今回の記事はこんな人向けの記事になっています。

・電気屋さんに伝える結線用の資料ってどんな情報が必要なの?
・どんな手順で資料を作ればいいの?
機械設計エンジニアは結線まですることはなかなかないと思いますが、どういったことをしているか理解することで設計時にイメージがしやすくなるので一度電気屋さんが結線している様子を見せてもらうとをお勧めします。
では詳しく見ていきましょう!
選定した機器を書き出す
使用する機器の選定ができたらまず、機器全体の図を書きましょう。手書きでノートに四角を書いて機器の名称を書き込んでいきます。
機器の名前が分かれば適当でいいです。全体像を掴むのが大事です。
書き出せたら制御盤の中にはどのコントローラを入れるとかロボットにどのセンサをつけるとか実際の設置場所を考えてグループ分けしておきましょう。
機器同士を繋げてみる
機器が全て書き出せたらどの機器同士が繋がるのか考えましょう。繋がる機器同士はケーブルをイメージして線で繋げましょう。
センサは何があるか、どこからどこに出力するか。ケーブルは専用ケーブルがメーカーからでているのか、汎用で自作する必要があるのかなどを考えます。
すると電源に近い方がいいのでこっちに配置しようかとか、ノイズが気になるので電源とは離しておこうとか電気屋さんが後で考えやすくなります。
実際に自分が機器を接続していく様子をイメージしながら描いていきことがポイントです。
機器同士が繋げたらその機器には電源がいるのかいらないのか。ACかDCか。どこから取ってくるのか考えます。
消費電力を計算する
消費電力とはワット数(W)のことです。
分電盤などからAC200V電源を引っ張ってきている場合は特に必要ありません。DC24V電源などパワーサプライを使用している場合計算が必要になります。機器の消費電力がそれぞれどの程度かメーカーカタログから抜き出しましょう。記載のない場合、単純に電圧×電流で計算して出したりもします。
機器ごとの消費電流を足して合計でどれだけのワット数が必要か確認しておきましょう。
これによって適切な24V電源などが決まります。
増設したりするようであれば大きめの容量の電源をあらかじめ用意しておきます。
装置のI/O(入出力)を一覧にする
装置間でI\Oのやりとりをする場合、センサーなどがある場合、I/Oの数や用途をこのタイミングで一度まとめて電気屋さんに渡しておきましょう。設計を進めていく過程で増えたり減ったりすると思うので都度更新していきましょう。
最近はCC-LinkやEtherNet/IPなど省配線で接続できるので結線は楽になりつつあるようですが、複雑な装置や大規模なシステムはI/Oの数も信号線の数もおびただしい量があります。
配線は電気屋さんにお任せして良いと思いますがI/Oは早めに出したほうがお互いのためです。そして更新したら連絡しましょう。
ここが決まっていないと電気屋さんは設計時に苦労します。
まとめ
一度作ってみて電気屋さんに見せてみましょう!
きっと最初は不足している情報もたくさんあると思います。指摘されたり実際に結線用の資料として使ってみるとここはこうするべきだった、こんな情報があれば便利かもと改善すべき場所が見えてくるはずです。
機械エンジニアと電気エンジニアは装置やシステムを作る上で連携が欠かせません。結線用の資料だけでなく日々コミュニケーションをとってお互いのやりたいことや仕事の進め方を理解しましょう!
コメント