みなさん、こんにちは!転職で筐体設計者から社内ロボットSierにジョブチェンジしたそら豆です!
最近は色々なメディアでキャリアアップや副業、パラレルキャリアなんて言うものが取り上げられることが多くなりましたね。
転職に向けた本やこれからの時代のサラリーマンに向けた本は多くの出版されていますが、機械設計者向けの転職本とかキャリア情報ってあまり見かけないんですよね。
技術系の本はいっぱいあるんですけど転職やキャリアについて書かれた本って営業職とかに比べたら圧倒的に少ないですよね。
でも考えずにはいられない自分の将来。
今回の記事は
- 機械設計者のキャリアで悩んでいる
- 機械設計者のキャリアの具体例が知りたい
- いずれは機械設計の経験を生かして別の職種もしてみたい
そこで筐体設計者からロボットシステムの設計者へジョブチェンジした僕が、これからの機械設計者がどんなキャリアを築いていけばいいか考えました。
機械設計者のキャリアとしては大きく以下のようなキャリアが考えられます。
- 機械設計者からマネージメント業務へ
- 機械設計者であり続ける
- 機械設計者以外の技術者
- 技術職以外の職種(調達、人事など)
- 独立起業
では、詳しく見ていきましょう!
将来どうなりたいか考える
自分が将来どんな仕事をしたいのかを考えましょう。
よく言われるのはスペシャリストタイプかジェネラリストタイプかマネジメントタイプかです。
例えばこんなことが考えられます。
- ずっと設計者として製品を作っていたい
- ある程度マネジメント業務を覚えて課長などの役職に就きたい
- 企画職や生産技術職などの別職種の経験を積みたい
エンジニアとは異なる職種でも組み合わせ次第で魅力的なキャリアが作れます。
キャリア戦略として異なる職種の組み合わせはありだと思います。
よく聞く話ですが、100人に一人の人材を3種掛け合わせて100万人に1人の存在になれたら勝ち確定です。
大事なのは当たり前を掛け合わせないことです。
例えば、板金部品の設計ができて、筐体の設計ができて、組み立てができるので、板金筐体が作れます。これは一般的な設計の延長線上にあるだけなので希少性がでてきません。
ちなみに僕はメカも電気もソフトもわかるスーパーロボットシステムエンジニアになりたいです!!
すでに心は折れかけていますが笑
では、具体的なキャリアプランを考えていきましょう!
機械設計者からマネージメント業務へ
機械設計者でキャリアをスタートして年齢を重ねてマネージメント業務に移行していく。
想像しやすい代表的なキャリアです。
まさにTheサラリーマンという感じです。
でも注意してください。
昨今の大手メーカーさんなんかは上のポジションは埋まってしまって下の世代がなかなか出世できません。
係長やプロジェクトリーダーから課長、部長と順当に昇進していける人は本当に一握りなんですね。
僕の会社だと割と能力じゃなくて運(当時の役員に気に入られた)で昇進している人も一定数います。
運と実力を兼ね備えないといけない。
なかなかの無理ゲーです。
最近では年功序列ではなく海外のように実力主義に移行している企業もあります。
少なくとも社歴だけで昇格していく時代は終わろうとしています。
現にパナソニックの退職金を4000万円を上乗せした上でバブル世代を狙ったようなリストラもあります。
同世代はもちろん上の世代も下の世代もライバルになるということはこれからの時代ますます昇進は厳しくなっていくのではないでしょうか。
機械設計者であり続ける
機械設計者で将来も機械設計を続けるという選択をする人も多いのではないでしょうか。
製品Aを設計して次に製品Bを設計して、次に製品C、、、、
機械設計と言ってもいろいろな分野の知識が必要となります。
分野が広すぎて一生かけても全部分野を経験するのは無理ですねー。
会社も経験を積んだエンジニアは会社にいつまでもいて欲しいので、技術職の偉いポジションが用意されているメーカーさんも多いですよね。
僕の会社でも長く経験を積んで生き字引のようになり、重宝されている人もたくさんいます。
設計の分野や作る物を変えるだけでも必要とされる技術は大きく変わります。
部署移動で別の設計部隊に移動すると同じ会社でも全然考え方が違うなんてこともあります。
機械設計者なら別に同じ会社で働く必要もないんですよね。
同じ会社で働き続けるよりも転職して機械設計のスキルをひたすら磨き続けるほうが給料を上げれる可能性が高いです。
僕もなんですが、エンジニアってコミュニケーション能力が低い人もいてマネジメントよりもずっと設計していたいって人も一定数いるんですよね。
生涯エンジニア、素敵な響きですよね。
機械設計者以外の技術者
最初は機械設計をしていて研究部門で研究されている方もいます。
中には電気やソフト屋さんにジョブチェンジしている人もいます。
僕も最近は画像処理や機械学習に興味があってPythonをかじっています。
機械メーカーなら機械設計者が多く集まるのは自然なことです。
つまり競争相手の母数が他に比べて多くなってしまいます。
その中で機械設計者として出世していくのはかなりの競争率が予想されます。
機械設計エンジニアは化学メーカーや食品メーカーなど機械と関係ない業界の方が重宝されます。
新しい分野を学ぶ意欲があるのなら、機械設計はやめて別の分野に鞍替えするのも一つの選択肢ですね。
機械設計である程度スキルをつけたら別の分野でスキルを磨きスキルの掛け算でレアなエンジニアを目指しましょう。
例えば、「機械設計」×「画像処理」とかだとロボットシステムとか自動検査装置の設計とかで活かせます。
僕がやっているのがこの分野です。
先ほども述べた100人に1人の人材を掛け合わせて10000人に1人の人材になりましょうと言うやつです。
開発系の中でのジョブチェンジであれば業務の流れは大きく変わらないので、専門技術の勉強だけに専念できます。
技術職以外の職種
機械設計だけではなく技術職をやめてしまうことも選択肢の一つです。
特にメーカーでは文系職で技術が解ることは強みになります。
機械の専門知識が重宝される部署に異動することで他の人と差別化できます。
そしてその部署でもある程度結果を出し、スキルを身につけることができれば、「機械設計エンジニア」×「新たな専門性」というあなたの強みになるはずです。
僕が思いついたものはこんなところでしょうか。
- 人事部門
- 資材購買部門
- 知的財産部門
- 工場部門
- サービス部門
それぞれみていきましょう。
人事部門
人事で採用担当になれば機械設計をしていた自分の経験を語ることができます。
人事の方は文系出身の方が多いので機械系の学生の専門的な話はあまり理解されていません。
技術ではなく対応力やコミュニケーション能力で選考しています。
まずは人事が面接して自社と相性が良さそうな人を選んで、選考が進んでいくと専門の方に面接を任せるってパターンが多いのではないでしょうか。
僕の就活の時はそんな感じでした。
転職時は人事は基本給与や勤務地などの技術と関係ない部分の質問しかしてきません。
これからはいかに有能な人材を獲得できるかがさらに重要な時代になります。
そこで機械や技術の話がわかるのであれば大きな差別化になります。
それに実際に仕事をした経験があれば相手の学生が自分の会社にあっているかどうかもかなり正確に見極めることもできるのではないでしょうか。
ただし、機械のことだけ詳しくても使い勝手が悪いので、電気やソフト、生産管理なども広く浅く学びましょう。
資材購買部門
今の時代、どんなものを作るにしてもコストは無視できません。メーカーでは資材購買部門は非常に重要な部署です。
設計者はなんとか安く作ろうとしますが、求められる性能を満たすためには高い材料を使ったり、精密な加工が必要であったりします。
するとどんどん部品の値段が上がってしまうのです。
実際に設計をした経験があればそんな技術者の心情も理解できるでしょう。
設計目線で「ここをこうすれば少し安くなるかも」とか、「加工メーカーはこっちの方が安くできるって言っているけどどうだろうか」とアドバイスや指摘してもらえれば機械設計者としてはかなり心強く感じます。
いかに取引先との良好な関係を保ちつつ、安く良いものを買うかという世界です。
人とのおしゃべりが好きだったり、お得に手に入れることが好きな人には向いています。
知的財産部門
メーカーにとって特許などの知的財産はまさに財産です。
いかに多く、広い範囲で特許を出願し自社の技術を守り、他社と差別化するかがは売り上げに直結するようなこともあります。
設計者というのは意外と特許に疎いものです。
特許の文章って独特ですごく読みにくいので読むだけでも一苦労です。
もうちょっと考えればこの部分特許取れるかも、とか思っても納期に追われて諦めるような人も多いです。
そこで、「ここの構造はもう少し深掘りすれば特許になりそうですよ」とか「意外にこういう特許はまだ出ていませんよ」とアドバイスや後押しがあれば設計者もやる気になります。
開発していると特許を調べたりする時間も多くは取れないので、「他社がこういうの出しているんですけど、これってこんな風にできませんかね?」みたいにネタを出してくれると助かりますよね。
工場部門
工場部門の生産管理や生産技術、品質管理部門に行くのもわかりやすいジョブチェンジの一つですね。
自分が関わってきた製品の生産性向上や製造の自動化ができるかもしれません。
設計を理解すればどういう製法が適しているかわかりますし、逆に工場にある設備からより効率の良い製法を提案することもできるでしょう。
新しい技術を取り入れて今までできなかった工法が実現できれば設計者としても設計の幅が広がり助かります。
生産技術で自社設備の設計とかだとそのまま機械設計の経験を生かすこともできます。
サービス部門
デスクワークなんかよりも現場大好き、出張大好きな人にはかなりおすすめです。
現場や現地を訪れてメンテナンスをするのは製品知識や高度な専門知識が必要になります。
培ってきた機械設計の知識を存分にいかすことができるでしょう。
それにお客さんと直接やり取りできるのも醍醐味の一つでしょう。
設計職で社内にずっといるとお客さんの声はなかなか聞こえません。
自分たちの作った製品をお客さんが使っているところを見るとモチベーションも上がります。
怒られたりクレームを言われることもあるでしょうが、感謝されることもあるはずです。
その時の気持ちは設計職ではなかなか味わえません。直接お客さんと関われるのは魅力の1つでしょう。
独立して起業する
技術系の中では機械設計者はなかなか独立しにくい職種です。
少数ではありますが、機械系のセミナー講師や設計事務所を立ち上げると言った人もいます。
規模にもよりますが技術コンサルタントや設計の請負なども個人でできます。
セミナーをする人はある分野で一点突破したような人が多いイメージですね。
僕もセミナーや講演会にはたまに行きますが、やはり講師の方は私の会社の誰よりもその分野に精通しています。
熱設計分野だったり樹脂成形の分野だったりでかなり実績を積み上げられた人たちには執筆依頼やセミナーの講演依頼がくるのではないでしょうか。
最近ではSNSでも個人で機械設計を請け負って生業にしている方もお見かけします。
今の時代、SNSやクラウドソーシングもあるのでここに挙げた以外にも仕事の仕方はたくさんありそうです。
この辺りは僕も調べていこうと思います。
まとめ
機械設計者のキャリアとしては今回僕が述べたもの以外にもまだまだあるはずです。
あなたにしか築けないようなキャリアもあるかもしれません。
自分の思い描いたキャリアを築いていない方は、一度自分のキャリアについてじっくり考えてみることをお勧めします。
自分でキャリアを考えることは間違いなく人生にとってプラスになるはずです。
この記事を読まれた方の未来が素敵な未来であることを祈っています!