【機械設計の将来性】人材不足の現状と必要とされる機械エンジニア

皆さん、こんにちは!

ロボット開発者を目指している機械設計歴8年目のそら豆です。

皆さん知っていますか?実は世間では機械設計者不足なんです。

機械設計はクリエイティブでやりがいのある仕事なのですが、人気がないんです。。。

僕は今働いている会社が3社目ですが、どの会社でも機械系の人材が不足しています。

ちなみに3社とも社員1000人以上の上場企業です。

同じ職場の転職組の人の話でも大手メーカーで働いている友人の話でも設計者の人手が足りていないと言っていました。

少し前ですが、2018年に経済産業省の行った調査の結果、5年後技術者が不足すると予想される分野」の1位は機械設計だったんです。

経済産業省:2018年理工系人材需給状況に関する調査結果(外部リンク)

これは由々しき事態ですね。

今回は機械設計者が不足している現状と今後の将来性について考えました。

時代は人生100年時代、今後どうしていけばいいか悩んでいる方には参考になるはずです。

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目次

なぜ機械設計者が不足するのか

駆動画像

日本の人口が減少しているので人手不足になるのは当たり前です。あっちもこっちも人手不足で困っている話を聞きます。

工学系では機械設計に関わらず、電気もソフトも人材が不足しています。

なぜ工学系の中でも特に機械設計者が不足するような事態になってしまうのか考えた結果、僕は以下の理由があるからだと考えています。

  • 給料が伸びにくい
  • 勤務地(工場)が田舎
  • 業界や職種としては年功序列の昭和文化が残っている
  • 閉鎖的で敷居が高い
  • 経験や技術を伝えにくい
  • AIやIoTなどのソフトウェアがメインの時代

自分で挙げましたが、機械設計って確かに現代人、特に若い方を引き付ける魅力のない仕事です。

もちろん上記を克服している企業もたくさんありますが少数ですよね。

では、1つずつ見ていきましょう!

年功序列で給料が伸びにくい

機械設計者の大半はメーカーで働いています。

考えることが多く非定形業務ばかりの機械設計者ですが、メーカーというビジネスモデルのせいもあってお給料が安いのです。

20代の年収は400万円、上場企業の課長、部長でも年収800万円止まりなんて普通にあります。

20代、30代で年収1,000万越えなんていう総合商社やコンサルに比べると見劣りしてしまうのも仕方ありません。

メーカーは年功序列文化が根強いので、成果を上げても急にお給料が上がることもありません

働き盛りで勢いのある若い人にとっては納得できないでしょう。

特に中小企業ではその傾向が顕著です。30代半ばで年収450万円なんて話も聞きました。

地方の話だから物価や家賃も安いのでそれでもなんとかなるなんて意見もありますが、はたして本当にそうでしょうか。

機械設計者の年収を上げる方法はこちらの記事で解説しています。

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メーカーの勤務地(工場)は田舎が多い

田舎の画像

メーカーの技術系の勤務地は工場などの施設の関係で田舎であることが多いです。

研修は東京本社だったけど勤務地は僻地だったなんてこともよくありますよね。

都会での生活に慣れたり、憧れたりしている人には田舎暮らしはきついかもしれません。

大企業ともなると転勤して別の地方の工場へなんてことも。

田舎は車が無いと移動もできませんし、車を持つと保険や駐車場代などの維持費もかかります。

他の職種の人がリモートワークをしていたり、都会のおしゃれなオフィスで仕事をしていることを想像すると正直憧れます!

流石にコロナの影響もあって多少は機械設計職でもリモートワークが進んでいる印象です。

設計時や検討時は会社に行かなくても仕事できますからね。

働き方に昭和文化が残っている

残業

機械設計の部署は残業時間が管理部門などに比べて多い傾向があります。

残業して当たり前、残業したほうが偉いなんて考え方もまだあります。

トラブルがあったら現場に飛んでいくようなことも少なくありません。

「若い者は年上のいうことを何でも聞くものだ」、「仕事は現場でしごかれながら覚えるものだ」など令和の時代にそぐわない文化が残っています。

頑張って時代に合わせてホワイトな職場を作ろうとしていますが、大企業ですらパワハラ、セクハラ、昭和の根性論が見え隠れしているのが現状です。

リモートワークも他の職種に比べると現場主義を履き違えた偉い方のおかげで機械設計の部署ではあまり広がっていないようです。

機械設計者の大半は出社してデスクや現場で仕事をしています。

閉鎖的で初心者参入の敷居が高い

壁

機械設計者は向上心があり技術を磨いていく人がたくさんいます。

これは素晴らしいことなのですが、コミュニケーション能力はあまり高くないことと仕事の忙しさのせいで情報を共有しないことが多々あります。

今の若い人たちは基本的に手取り足取り教えられる教育を受けてきました。

そんな若い世代からこんな不満をよく聞きます。

  • 配属されてから放置プレイ
  • 聞いてもちゃんと教えてくれない
  • 教えられていないことで失敗して怒られた
  • 教えてくれないから勝手に進めたら怒られた

技術やノウハウを共有せず、俗人化することで会社に居場所を作る人もいます。

プログラマー界隈のような自分の考えたコードやノウハウを公開、共有しようという文化はありません。

プログラミングスクールのような機械設計者の養成機関もありません。

ネット上の情報や書籍も少ないです。

一般的に機械設計者になるには学生時代に工学系の勉強をしてきたことが前提になり、初心者・未経験者お断りの風潮があります。

これでは新しい人はなかなか入ってきません。

経験や技術を伝えにくい

機械設計エンジニアとして成長したり、うまく仕事を進めていくためには経験して得た感覚や知識が非常に重要になります。

なんとなくこの構造はよくない気がするのでこっちの構造で進めよう、過去にこんな失敗をしたからこの部品はこっちの材料で作ろうとか設計が個人の経験による部分が大きいのです。

上で記載した閉鎖的で初心者参入の敷居が高いの項目では批判的に書きましたが、この感覚、経験というものを共有するのはとても難しいです。

機械設計の場合、相手をする多くの事柄が自然科学の物理現象で言語化するのは簡単なことではないからです。

大手企業なんかは設計指針やマニュアル、過去トラブルのチェックリストなどを作って設計のレベルを安定させる取り組みをしていますが、なかなか設計者の違いによるアウトプットのレベル差を安定させるまではできません。

そしてその経験は伝えることが困難で、技術伝承や若手育成も阻んでいます。

ここら辺の仕組みづくりで苦労している会社はかなり多いと思います。

AIやIoTなどのソフトウェアが注目される時代

今はAIが大人気です。

学生の進路も機械設計よりAI開発やシステムエンジニアなどのほうが魅力に映るでしょう。

PC一つで仕事ができるので場所を選ばず自由な働き方ができるというおしゃれなイメージも強いですね。

GoogleやAmazonなどのアメリカ企業も有名でとても人気です。

場所に捉われず先端技術の開発を行い、かつ高収入というのはなんとも理想的な働き方です。

機械は泥臭いですからね。

最近の子供たちはゲームやスマホ、アニメ、SNSなどは大好きでみんながやっています。

エンタメがあふれた結果、モノづくりに興味関心をもつようなプラモデルやDIYなんかする子供は僕たちが子供のころよりも減っているんじゃないかと思います。

親世代も機械よりもプログラミングやAIを子供に教えたくなるのではないでしょうか。

機械設計は将来性のある仕事だと考える理由

散々言いましたが、機械設計は将来性が無いのかと言われるそんなことはありません。

僕は機械設計は将来性のある魅力的な仕事だと考えています。

その理由は以下になります。

  • 物がないとソフトウェアがあったって仕方ない
  • 人手が減るということは自動化やロボットのような機械が必要になる
  • 時代が進むにつれて新しい機械が生まれる
  • 機械設計もデジタル化が進んでいる

どういうことか詳しく見ていきましょう!

物がないとソフトウェアがあったって仕方ない

世の中何をするにしても僕たちが見て触って操作できる物が必要になります。

ソフトウェアだけあったって仕方がないんです。

ソフトウェアも大切ですがそのソフトウェアを動かすことができる装置も必要になります。

装置の筐体や駆動部、機構を設計する機械エンジニアはこれからも必要です。

最近はソフトウェアが進みすぎてハードやメカが追い付いていないなんて話も聞きます。

ソフトウェアが進化することでそのソフトウェアの性能を満足に発揮するには最適化されたメカが開発されなければなりません。

ソフトウェアの進歩に合わせた要求を満たすために、従来とは異なるメカ設計が必要になってきます。

自動化やロボットのような機械が必要になる

人手が減っているということはどこでも仕事をする人がいないという問題がおこります。

もちろん見ているだけではなく対策をしなければいけません。

そこで世間は自動化に舵を切っています。

人口が増えないので今まで人でしていた作業をロボットや自動機に置き換えてしまうのです。

まだまだ技術的にロボットを人に置き換えることはできませんし、値段も高く中小企業の中には全く手が出せないようなところもあります。

どう自動化していくのか、どの仕事をロボットにさせるのか、どれだけコストをかけるのか。

それらを考慮してロボットや自動機を設計するのはまさしく機械設計者の仕事です。

ロボットシステムを提案する機械系エンジニアの活躍するロボットSIerなんて職業も注目されています。

ロボットSIerだった僕が解説している以下の記事も参考にどうぞ。

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新しい機械が生まれるかぎりなくならない

ロボットの未来

自動車が生まれて自動車の設計者という仕事ができました。

コンピュータが生まれてキーボードやマウス設計者が生まれました。

最近ではスマホやVRゴーグル、半導体検査装置などを設計する仕事が生まれています。

自動車も今後数年間でEVシフトが起こり従来のガソリン車とは別の乗り物になると言われています。

つまり、時代が進み技術が進歩することで今まで世の中になかった機械が誕生しているのです。

そして生まれた機械がきっかけになってまた新しい機械が生まれます。

人間は自分たちの生活をより豊かにしていくためにこれからもどんどん便利で新しい機械を生み出していきます。

例えば10年後も僕の想像もしないような製品が生まれているんでしょうね。

機械設計もデジタル化が進んでいる

AIやIoTに機械設計が関係ないということはありません。

なぜなら機械設計の仕事もより効率的にできるようにデジタル化が進んでいるからです。

3DCADやCAM、CAEなんかは代表的なものです。

デジタルツインなんて言葉もよく聞くようになってきましたし、メタバースなんていう構想もあります。

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他の仕事に比べると遅いでしょうが、いずれ機械設計者もIT系エンジニアのような働き方になっていくのではないかと考えています。

ミスミさんのmeviyなんかは特に革新的なサービスです。

時代遅れにならないための機械系エンジニアの在り方

僕は機械設計者は将来性のある仕事だと思っていますが、今まで通りの在り方ではいけないとも思っています。

技術の進歩がどんどん早くなる現代ではエンジニアは今までよりも多くのことを学ぶ必要があります。すぐに時代遅れのエンジニアになる可能性があるんです。

リカレントやリスキリング、転職といった学び直しが定期的に必要になるでしょう。

あくまで僕個人の意見ですが、これからの機械設計者は以下のようなことに気を付けながらキャリアを築いていく必要があると考えています。

  • 機械分野以外の技術を身に着ける
  • 英語を身に着ける
  • 自分の魅力を伝える
  • 新しいツールを使いこなす

機械分野以外の技術を身につける

機械設計者としてキャリアを積んでいく中でも機械設計だけ知っていればいいというものではありません。

特に電気やソフトウェアの基礎的な部分などは機械設計者でも知っておく必要があります。

機械設計者でありながらAIが分かる、画像処理が分かるという人材になれば重宝されます。

技術分野にこだわらず、経営やマーケティングなど自分の専門性の技術とは離れた分野を勉強するのもいいかもしれません。

機械設計の分野に絞っても会社や業界を超えて幅広く活躍できるだけの技術があればそれでも問題ないと思います。

例えば自動化やロボットSIerを経験してコンサルティングに転職するような人もこれからどんどん出てくると思います。

何を学ぶかは今持っているスキルとの相性ややりたいこと興味のあることなどを考慮して選ぶといいと思います。

会社に任せるのではなく自分のキャリアは自分で作っていきましょう

英語を身に着ける

英語画像

これからの時代は日本人とだけ仕事をしていくには限界があるでしょう。

コミュニケーションをとる必要がなかったとしても海外の技術情報をとってくる必要があります。

これからも技術の最先端はアメリカや中国でしょう。

日本でずっと暮らしていくにしても英語に触れる機会は増えていくでしょう。

話せたり書けなくても読む力は身につけたいところです。

自分の魅力を磨きアピールする

履歴書

これからはますます個人の力が重視されます。

日本でもジョブ型採用を導入し始めた会社もあります。

転職の時もこれまで以上にどんなスキルを持っていてどんな成果が出せそうかという視点で採用されることになります。

ここで重要になのが自分をアピールする能力です。

日本人は文化もあって自分のことを良く言ったりアピールしたりすることが苦手です。

僕もですが、機械設計者は特に伝えることが苦手な人が多いと思います。

これからの時代では時に自分を売り込むために自分の魅力を相手に伝える能力が必要になります。

今までどんなことをしてきたか、これからどんなことができるか、現状どんな力が足りないのかこれからのトレンドは何なのか時々考えてみましょう。

そしてSNSなどで発信して自分のアピールをするような習慣をつけ、アピールに慣れておきましょう。

自分の魅力がわからないという人は転職エージェントに相談してみるのも一つの手段です。

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新しいツールを使いこなす

AIなどの発達によりどんどん新しいサービスがリリースされています。

例えばChatGTPやStable deffusionなんかが有名ですね。

AIやSaaSの開発スピードはこれからますます速くなっていくはずです。

その中で使い慣れている古いツールにこだわるのではなく、新しいツールを取り入れる柔軟性が重要になります。

新しいことを覚えるのは抵抗があるかもしれませんが、覚えなければ取り残されてしまうかもしれません。

3DCADや先ほど紹介したmeviyなんかもその一つです。

僕は新しいツールを使いこなせるだけでも機械設計者として上位に食い込めるのではないかと思っています。

転職活動で自分の市場価値を確認する

僕は基本的に誰しもが転職活動をするべきだという考えを持っています。

それは最終的に転職をするしないに関わらず非常に得られるものが多いからです。

また僕は機械設計は将来性の高い仕事だと思っていますが、残念ながら日本には将来性のない会社がたくさんあるからです。

あなたが機械設計者でも将来性のない会社で働いていた場合、本来のあるべき報酬や待遇で働けていない可能性があります。

現状の自分が置かれた状況を客観的にみるためにも転職活動は重要です。

では具体的に解説します。

機械設計者が不足している今は転職に有利な環境です。

比較することで会社の良し悪しが分かる

競合と比べてどうか調査することがあっても、他の業界の会社に比べてどうなのか調べてみる機会はありますか?

仕事だけだとなかなか他の業界のことまで調べませんよね。

転職活動をすることで視野が広がります。

僕は転職活動を始めたとき自分の会社より規模は小さいけど、年収が高い会社がある!しかも仕事内容は似ているのになぜ?なんて思ったことがありました。

いろいろな会社を見ることで自分が今の会社で自分がどの程度の待遇で雇われているかわかります。

客観的に自分の待遇を把握することは重要です。

スキルが通用するか確かめる

実際に転職活動を進めて求人を見るとどんなスキルが世の中に求められているのかが分かります。

自分がどのぐらいのレベルなのか把握する良い機会になります。

メーカーだと市場がニッチすぎて自社以外に需要がないなんてこともあります。

おすすめの転職エージェント

求人数No.1のリクルートエージェントと求人数No.2のdodaエージェントへの登録をおすすめします。

まずはエージェントではなく求人を見て今の転職市場や求められているスキルを確認してください。

リクルートエージェントとdodaエージェントに登録すれば完全無料で求人の多くを網羅することができます。

まとめ

人口減少とともに機械設計エンジニアも減っています。

時代はAIやIoTが流行っており、学生もソフトウェアエンジニアに流れていっています。

それでも機械設計者の将来性は明るいと考えています。

ただし、これからの機械設計エンジニアは今までと同じように仕事をしているだけではいけません。

以下のことを意識してキャリアを作っていきましょう!

  • 機械分野以外の技術を身に着ける
  • 英語を身に着ける
  • 自分の魅力を伝える
  • 新しいツールを使いこなす

簡単なことではありませんが僕も頑張っていこうと思います!

皆さんの今後のキャリアを考える上で参考になれば幸いです。

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