【入門】機械設計者向けPLCとラダーについてわかりやすく解説

皆さんの会社ではPLCを使って装置やシステムを制御していますか?

僕は前職は電子機器メーカーで筐体設計をしていたのですが、その時はほとんどPLCやラダーに関わることはありませんでした。

存在は知っていましたが、制御するコントローラといった漠然としたイメージしか当時は持ってなかったです。

現職でロボットシステムを開発するようになってPLCを少しずつ勉強し、今ではCC-Linkの設定や試験機レベルのラダーであれば自分で作成できるようになりました。

今回は僕がPLCやラダーを勉強し始めた時のことを思い出しながら、PLCに関わりのない機械設計者がPLCのイメージを持てるようにこの記事を作成しました!

この記事はこんな風に思っている方におすすめです!

  • PLCって何?
  • 機械屋はどの程度知っておけばいいの?
  • 電気屋さんに任せればいいんでしょ?

結論から言うとPLCとは装置やシステムを制御する設備の頭となる機械です。プログラムはラダーと呼ばれ、機械屋はプログラムの書き方まで知る必要はありません。しかし、PLCで何ができるのかは最低限知っておきましょう。

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目次

PLC(プログラマブルロジックコントローラー)とは

PLCとはProgrammable Logic Controller(プログラマブルロジックコントローラー)の略称です。

昔はリレーやボタン、ランプなどを配線して装置を制御していましたが、それには部品もたくさん必要になり、その分配線が複雑になってしまいます。そこで開発されたのがPLCでリレーやタイマーをPLC内部で擬似的に作り出すことができるようになったんです。

何それ?って感じですよね笑

こちらの三菱電機さんの動画を参考にどうぞ。

簡単に言うと装置やシステムを制御する機械です。

例えばスイッチを押すとランプが光るとかワークをセンサーで検出したら駆動機構が動くとか、そんな機械の動く順番やタイミングを決めたりします。

装置の頭となる大事な機械なんです!

他にもこんなメリットがあります。

  • 経済的
  • 省スペース、省配線
  • 堅牢
  • メンテナンス性が良い
  • 拡張が簡単

国内メーカーだと三菱電機さんやキーエンスさん、オムロンさん、富士電機さんのPLCが有名です。

昨今の樹脂不足、半導体不足で今後の勢力も変わっていくかもしれませんね。

特に三菱さん頑張ってください!

ラダーとは

ラダーとはPLCに書き込むことができるプログラムのことです。

PLCでよく使用されているプログラムは一般的にイメージされるようなC言語のようなプログラムではありません。

ちなみにST言語を使うことでBASICやCなど、高級言語の文法に似た形で記述することも可能です。

ラダーを使うことでどのような制御を行なっているのかが視覚的にわかりやすくなります。モニタリングも可能でデバッグもやりやすくなります。

ラダーは視覚的にわかりやすいので、シミュレーションソフトを使いながら記述するとプログラミングをかじったことのない人でも理解しやすいというメリットがあります。

つまりこのラダーのおかげで機械設計者でも制御がちらっとわかるんです。

逆にプログラムをごりごり書いていたような人はST言語のほうが書きやすいようです。

PLCでできること

PLCでできることは多岐にわたります。代表的なのが装置の制御と装置を含むシステムの全体の制御です。

センサーやモーターなどを使った装置や自動機などの制御をPLCでし、その装置や他の装置のPLCをPLCでまとめあげてシステム全体を制御します。

大物の装置とかシステムですとプログラムの量も膨大なものになり、複雑さも増しますが、基本的に以下の組み合わせで実現しています。

  • 入出力
  • タイマー
  • カウント
  • 演算

プログラミングでよく見るIF文やFOR文も上記の組み合わせで記述可能です。

装置メーカーじゃないから関係ないと思う方もいるかもしませんが、例えば部品メーカーで働いていてもPLCが使えると実験用の小型設備や試験装置なども作成に使用することができます。

もっと詳細に知りたい方や具体的な装置のラダープログラムを知りたい方は下記のリンクをご参考にどうぞ。

三菱電機:はじめてのシーケンサ入門

まとめ

結論から言うとPLCとは装置やシステムを制御する設備の頭となる機械です。

プログラムはラダーと呼ばれるのですが、機械屋はプログラムの書き方まで知る必要はありません。しかし、PLCでどんなことができるのかは最低限知っておきましょう。

今は曖昧なイメージしか持てなくても実際に電気屋さんや制御屋さんと一緒に仕事をすることで次第に理解できるようになります。

最近は機械エンジニアも機械以外の知識を持つことが求められています。電気の内容でも苦手意識は持たずに積極的に学んでいきましょう!

きっと学んだ知識がこれからのキャリア形成に役立ちます。

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