こんにちは!今回は安川電機製のロボットアームYRC1000の外部軸追加について記事を作成しました。
安川電機さんの場合、外部軸はオプションのような扱いになります。標準のYRC1000であれば制御盤の改造で後付けも可能です。
外部軸という呼び方は安川電機さんの呼び方ですが、他のメーカーのロボットも似たような機能を持っていたりしますのでぜひ参考にしてみてください!
では、詳しくみていきましょう!
外部軸とは
外部軸とは6軸のロボットアームの外部にモーターを設定し、7軸目、8軸目を追加し制御することができるようにする機能です。
例えばターンテーブルや走行軸ユニット(ロボットスライダー)などのモータに設定することでターンテーブルや走行軸ユニットをロボットの外部軸として操作することができます。
安川電機製のロボットコントローラYRC1000ではコントローラ1台につきロボット1台と外部軸3軸まで制御できます。
ロボット軸と外部軸を協調動作させる場合にはオプション機能の「協調機能」が必要です。
ファナックさんも3軸まで追加できるようです。
走行軸やロボットスライダーなどとも呼ばれます。展示会でTHKがよく出展されています。
外部軸を追加するメリット
外部軸のメリットは以下になります。
- ロボットコントローラから外部軸ユニットを操作可能
- ロボットのプログラムで制御可能(PLC不要)
- 問い合わせ先がロボットメーカーに統一できる
PLCなしでロボットコントローラから制御できるのは大きな強みです。
いちいちPLCを介すのは面倒ですし、場合によってはかなり勿体ない使い方になってしまいます。
問い合わせ先のメーカーが統一できるのも設計する側としてはメリットになります。
PLCやモータが別メーカーだとどちらのメーカーに聞いてもわからないなんてことよくありますからね。
ちなみにコンカレントI/Oを使用すればYRC1000のみでもラダーを使用することができます。
デメリットはあまりありません。
強いて言うならお金がかかることと追加可能な軸数が2軸までと少ないことですね。
追加方法
最初にロボットを購入する時に営業さんに外部軸を使用したいことを伝えましょう。
この時にはモータの仕様は詰めておく必要があります。
設定方法はYRC1000の取扱説明書の「12.3 ベース・ステーション軸の追加」に記載があります。
取説とコールセンターをうまく活用すれば設定できますが、正直わかりにくいので安川電機さんで設定して納品してもらったり、サービスマンを手配して設定してもらった方が確実です。
既に購入しているロボットには盤改造で追加することができます。
注意点
モーターならなんでも使用できるわけではありません。
安川電機製の指定された型式のモータに限ります。
安川電機さんが供給してくれるのはあくまでモータやアンプなどで走行ユニットやターンテーブルをユニットとして販売しているわけではありません。
外部軸として使用するユニットは自分たちで用意しなくてはなりません。
ターンテーブルやロボットスライダーを販売している装置メーカーさんもいます。
こういった装置メーカーさんは有名なロボットメーカーの外部軸制御なら経験豊富です。
安川さんはロボットの納期は安定していますが、外部軸はサーボモータの納期になるようなのでこれから発注を考えている人は注意です。