こんにちは!
今回はロボットを使用した段ボールの搬送作業に取り組んだ経験から、吸着パッドを使用した際の注意点をまとめました。
動画で見ると簡単そうに見えますが、実際にするとめちゃ難しいんです!
安易に挑戦してトラブル続きだった僕です。。。笑
段ボールの搬送時の注意点は以下になります。
- 真空圧
- ミシン目
- 段ボールのサイズ
- 吸着パッドの種類
本記事の内容が皆様の自動化や技術向上にお役に会立てれば幸いです。
では行きましょう!
吸着パッド
吸着パッドはゴムパッドやスポンジパッドがついているものになります。
引用元:シュマルツ公式HP
シュマルツさんやコンバムさんが有名ですね。
圧縮エアをそのまま入れるタイプや真空エジェクタを挟んで真空引きをします。
吸着オンオフや真空破壊ができるものもあります。
段ボールの種類
段ボールにもいろいろな種類があります。
段ボールの基本構造は外面の紙と内面の紙があり、その間に波型の紙が挟んである3層構造です。
強度アップのために表面の紙の質や波型の紙の厚み波形状に変化をつけています。
この波型がトラス構造となって段ボールのあの強度を実現しています。
吸着パッド選定と搬送時の注意点
吸着パッドの選定はメーカーさんとしっかり話し合いながら進めましょう。
実ワークでの吸着試験も必須です。
では気を付けるポイントを見ていきましょう!
真空圧
実は段ボールには通気性があります。
だから吸着パッドを正確に押し付けたとしても金属や樹脂よりも低い真空圧になります。
樹脂板で-80kPaほど出るパッドでも段ボールでは-30kPa~-40kPa程度しか出ないことも珍しくありません。
真空エジェクタなどを大きめの物を使うことでわずかですが圧を上げることもできます。
ミシン目
段ボールにミシン目がある場合は要注意です。
消費者目線だとミシン目は便利なので好きなんですけどね笑
検証では問題なくても実稼働して数を増やすとミシン目から破れるようなものもあります。
シュマルツさんの三面吸着ハンドのようにサイドからのサポートが必要になる場合もあります。
段ボールのサイズ
段ボールのサイズは基本的に最大の物の吸着面を基準にして吸着パッドを選ぶと思います。
見落としがちなのが高さ方向です。
高さ方向が長いものだと重心の位置がハンドから離れてしまいます。
するとロボットで搬送したときに大きく揺れて段ボールが落下してしまうことがあります。
落下しないように搬送速度を遅くしてタクトタイムを満足できないようなことになりかねません。
高速で搬送するような場合、吸着パッド選定時に安全率を10~15など大きくとる必要があります。
吸着パッドの種類
ゴムパッドタイプとスポンジタイプがあります。
段ボールはゴムパッドのほうが安定します。ただし、表面に溝や段差があるようなものには使えません。
凹凸のあるものはスポンジタイプのほうが向いています。
スポンジタイプは角部分など一部がワークからはがれてしまうとその部分から真空が取れなくなってしまいハンド全面がはがれてしまう点は注意が必要です。
また段ボールの表面がへこんでしまっているもしくは膨らんでいるような不良品が混じっている場合も周囲が必要です。
まとめ
今回はロボットを使用した段ボールの搬送作業に取り組んだ経験から、吸着パッドを使用した際の注意点をまとめました。
吸着パッドの選定や搬送には以下の点に注意が必要です!
- 真空圧
- ミシン目
- 段ボールのサイズ
- 吸着パッドの種類
本記事の内容が皆様の自動化や技術向上にお役に会立てれば幸いです!ではまた!
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